未来構想に向けた新たな提言シリーズが始動!
高市政権の発足により、消費税減税への期待が高まっています。しかし、その実現には多くの壁があるのも事実です。本セミナーでは、長年この問題を研究してきた専門家を招き、減税の実現可能性と私たちが進むべき道について深く掘り下げます。

セミナー動画
セミナー前半の要約
1. 消費税の正体と構造的欠陥
- 「付加価値税」としての側面: 消費税は売上から仕入れを引いた「付加価値」にかかる税金であり、その付加価値には「人件費」が含まれます。そのため、実質的には「人件費に対する罰金」のような性質を持っており、企業が給与を抑制する動機になっています。
- 赤字企業への過酷な負担: 利益が出ていなくても納税義務が生じるため、中小企業の経営を圧迫し、倒産や廃業の要因となっています。
2. 社会への悪影響(「諸悪の根源」とされる理由)
- 25年のデフレと賃金低下: 消費税の導入・増税のタイミングと、実質賃金の低下、経済成長の停滞が合致している点を指摘しています。
- 少子化の加速: 若者の所得が抑えられ、将来不安が増大したことが未婚化・少子化の決定的な要因であると分析しています。
- 社会保障への転用の実態: 「社会保障のため」という名目で増税されてきましたが、実際には法人税減税の穴埋めに消えており、国民への還元が不十分であると批判しています。
3. 企業の内部留保と投資の停滞
- 内部留保の積み上がり: 法人税が減税される一方で、消費税負担を嫌った企業が人件費や設備投資を抑制した結果、企業の内部留保だけが膨大に積み上がりました。これが経済の循環を止めている大きな要因です。
4. 解決策としての「廃止」と経済再生
- 名目GDPの拡大: 消費税を廃止することで国民の可処分所得を直接的に増やし、消費を活性化させることで名目GDPを押し上げます。
- 代替財源の考え方: * 設備投資を促進する減税と、過剰な内部留保に対する課税のバランス。
- 経済成長による所得税・法人税の自然増収。
- 結論: 「消費税廃止」こそが、日本をデフレから脱却させ、現役世代の活力を取り戻すための唯一かつ最大の処方箋であると結論付けています。
セミナー後半の要約
1. 輸出還付金による巨大な「不公平」の正体
- 輸出大企業の利益: トヨタなどの輸出大企業が、消費税によって数千億円単位の「輸出還付金」を受け取っている実態を指摘しています。これは、国内での仕入れにかかった消費税が、輸出時には「0%」とみなされるため、国から還付される仕組みです。
- 中小企業の苦境: 一方で、価格転嫁が難しい中小企業や、消費税を最終的に負担せざるを得ない医療機関などは、経営を圧迫されています。消費税は「預かり金」ではなく、実質的には「第二法人税」または「売上税」として機能していると主張しています。
2. 消費税の歴史的背景と「脱法」の起源
- フランスとGATTの影響: 消費税(付加価値税)は、フランスが1954年に導入しました。これは当時、国際貿易のルール(GATT)で禁止されていた「輸出補助金」の規制を逃れつつ、自国企業に実質的な補助金(還付金)を出すための手段として発明されたという側面を解説しています。
- 日本への導入(シャウプ勧告): 戦後、シャウプ勧告によって日本に一度導入されようとしたものの、当時は批判が多く見送られた歴史にも触れています。
3. 各分野における歪み(医療・不動産・コンビニ)
- 医療機関: 医療は非課税であるため、病院が仕入れの際に払った消費税を患者に転嫁できず、病院が自腹で負担している「控除対象外消費税」の問題を挙げています。
- コンビニ経営: ロイヤリティ計算において、消費税がどのようにオーナーの負担を増やしているかという不条理を解説しています。
4. 結論:消費税廃止への提言
- 消費税は「社会保障の財源」という名目で導入されたが、実際には法人税減税の穴埋めや輸出大企業への補助金として機能している側面が強い。
- 経済の健全な発展と公平な税制を取り戻すためには、減税だけでなく「廃止」を視野に入れた抜本的な見直しが必要であると締めくくっています。
開催概要
- 日時: 2026年5月9日(土) 14:00〜16:00(開場 13:30)
- 会場: 新潟県人会館 3F 会議室4(東京都台東区上野1-13-6)



講師プロフィール
阿蘇 伸生(あそ・のぶお)氏
- 株式会社 TEIRY 常務取締役
- 株式会社 トリウムテックソリューション(TTS)取締役・技術部長
1981年早稲田大学大学院理工学専攻博士課程前期修了。1995年より衆議院議員・佐藤静雄氏の政策担当秘書を務め、その後計5名の国会議員の秘書を歴任。政策立案の現場を知り尽くした専門家として、多方面で活躍中。
